ソチ冬季五輪も開幕し冬スポーツ真っ盛りですが、私も先日たくさんの子どもたちと一緒にスケートをしてきました!そこで気が付いた「転ぶこと」のお話です。
「以前は転んで手足を擦りむく程度だったのが、最近の子どもは顔を打ったり、ひどい時には歯を折ったりします。どうしてでしょう」という相談をよく受けます。歩き方の問題、歩く機会の減少が原因かと思っていましたが、それだけではなさそうです。転ぶ体験の減少も大きな原因の一つかと思います。
スケートレッスン時、子ども達には最初に氷の上で「座る・寝転ぶ・立つ」「手をついて転ぶ」ことを体験してもらいます。転ぶ怖さをまず取り除くのです。転ぶことに慣れ、上手く転べるようになると子供たちには「滑る楽しさ」しか残りませんし、もっと滑りたい欲求が出てくるので、瞬く間に滑れるようになります。逆に転ぶことが怖い・恥ずかしい大人はなかなか上達しないのですね。
近年の子どもたちも「転ぶ」機会が減少しています。乳児期、歩けるのにベビーカーに乗る、手をつなぎ転びそうになったら支えてもらうという具合に「転ぶ経験」が少ないことが、幼児期以降の転倒による大けが増加の一因かと思います。上手な転び方が身に付いてないのです。もちろん車道や人通りの多い場所では手を繋いでおくべきですが、手を離して自由に転ぶ時も子ども達にはとっても大切な時間です。手を繋いで子どもを安全にしているつもりが、実は「大けがの危険性」を増やしているのではと思います。
とはいうものの、真央ちゃんは転びませんように!
2014.02 くすのき瓦版掲載 「子どもの元気はたからもの」より
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